認知症

母と私(介護・家族の物語)

第18回:緊急手術

この時のことはいつ思い出しても緊張します。入院して何日目だったでしょう。病院から電話があり、朝の検査の数値が大幅に急上昇しており、急遽転院することになったと。今から近くの外科手術が可能な病院へ救急車で搬送するとのこと。朝、会社に到着してまも...
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第17回:突然の入院とひとつの光

2月のはじめにグループホームから連絡が入りました。母が腹痛を訴え、夜間救急外来へ。入院することになったと。以前にも腹痛で同じ病院へ入院したことがあり、その時は何かの菌の感染で1日2日で退院できた経験があり、今回もそんな感じかなぁそうだといい...
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第16回:大失敗の母との散歩

少しずつ制限は緩和されたものの、2023年5月(新型コロナ5類への移行)までは施設内での面会しか許されず、運動不足が心配だった私は「外を歩かせてあげたい」とお願いしました。許可されたのは”施設敷地内で30分以内の散歩”。お天気の良い日は、毎...
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第15回:1年ぶりに再会した母の姿

2021年10月、緊急事態宣言の解除により、母との対面の面会が叶いました。10分から15分、玄関で家族二人までの制限付きです。職員さんに寄り添われて母が現れました。職員さんと腕を組みながら、そうっと廊下を歩いてきました。その姿にやや嫉妬のよ...
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第14回:母とのオンライン面会

グループホームへ入居してから、かかりつけ医の変更などの諸手続きを終えた後、1年以上のあいだ対面での面会は叶いませんでした。それでも、職員さんたちの努力のおかげで、数回だけオンライン面会の機会をいただけました。画面に映った母は、髪の毛が一気に...
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第13回:会えないもどかしさと涙の日々

本格的にコロナ禍となり、先の見えない暗いトンネルに入ったような日々が始まりました。毎日毎日、この状況では母に会えず、この先ますます症状が進んでしまう・・・焦る気持ちは募る一方でした。高齢者施設では面会が厳しく制限され、簡単に会える状況ではあ...
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第12回:母グループホームのてんやわんやな新生活

グループホームなら、これまでのような「放置」状態にはならないはず。認知症対応の専門の方がいる安心感と、これからは母の穏やかな日々が待っているという明るい未来を想像していました。当時はコロナ禍で、入居後は面会が一切できない状況。だからこそ、引...
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第11回:母が弟を忘れた日

サービス付高齢者向け住宅からグループホームへの引越しは、母がデイサービスへ行っている間に済ませました。母を騙すようで気が引けましたが、母も混乱するでしょうし、どうしても1日で完了させなければならなかったため、スタッフのみなさんにもご理解いた...
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第10回:母の部屋の衝撃

コロナ禍の2020年8月、サービス付高齢者向け住宅からグループホームへの引越当日、約5ヶ月ぶりに弟と引越し業者とともに母の部屋に入りました。引越しということで、特別に入室を許可されたのは、この日が初めてでした。そこで目にした光景は、あまりに...
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第9回:マスクと花 ― コロナが奪った母との時間

コロナ禍になっても、いつも父の仏壇用の花と母へのおやつを届けました。けれど、母は仏壇の花を替えることさえ、もう難しくなっていて・・・。「マスク」と「花」は、あの頃の私たちの象徴です。面会10分、玄関先だけの再会2020年の3月の終わり頃だっ...